The sign 2010.9.23 PENTAX K-7 smc PENTAX DA35mm F2.8 macro Limited RAW
木村友紀氏の作品展「無題」を見に長泉町のクレマチスの丘にある
IZU PHOTO MUSEUMに行ってきました。
今回の作品展は、先日、自分の写真をマウント加工してもらいに出かけた
加工屋さんで教えてもらったもの。
インスタレーション*が中心だけど、よかったら行ってみてとのご案内。
写真も使った作品らしいことは、知っていましたが、あえて何も調べずに入館。
曇りガラスの大きな自動ドアを進むと、地面が写っている写真の上に石が乗っていたり、観葉植物が写っている写真に観葉植物が接していたり。。。
はて???
入館したときに頂いた、しおり、「作品と対話するためのいくつかの断片」を開いてみると、こんな記述があります。
木村にとって撮影という行為そのものは創作に含まれず、撮られた写真を見ることからスタートしています。
そういう意味でこれらの写真は全て「発見された」素材として等価なのです。
そうなのか。
よく見ると、この展示、展示されている部屋も作品のような気がします(この時点でインスタレーションの意味が解っていませんね)。そこで、作品に近づいたり遠ざかってみたり、しゃがんでみたり、見下ろしてみたり、行ったり来たり、早く歩いたりゆっくり眺めたり、鑑賞している人を捉えたり外したりと、写真を撮る時と同じように見てみると、なんとなく、自分の中では合点が行きました。
過去とか未来とか空間とか物質とか流れとかキーワードはいろいろ思いつきますが、これは、ここでなければ得られない展示。
ライブです。
そんなわけで、最終的に森島は、脳みそを洗面所で取り外してバシャバシャと水洗いしたような、スッキリした気持ちに!
たいした予習もしなかった分、余計にさっぱり出来ました(笑
余談ですが、このIZU PHOTO MUSEUMのショップ。
現在刊行されている写真集だけでなく、おそらく廃盤になっているであろう過去に出版された写真集や雑誌もおいてあり、思わぬ収穫を得ました。
今日は、1997年の「太陽」を入手。木村伊兵衛氏、天才アラーキーも特集されており、充実感たっぷり。
鑑賞の条件として、人が少ない雨の日にひとりで出かけたこともラッキーでした。
こんな身近な場所に、すばらしい写真美術館が現れて、正直有り難い。
今後の展示も楽しみです。
*インスタレーション=
場所や空間全体を作品として体験させる芸術