繰り返し精度 -真夜中の珈琲を飲みながら-

配送業務 2009.12.22 PENTAX K-7 smc PENTAX DA21mm F3.2 AL Limited RAW

10月26日。
womo11月号が印刷されて、手元に来る日。
社内には流通部があり、彼らの流通網を通じて県内各所に設置されているラックに最新号が納められて行きます。
また、それとは別に、メール便などで、オフィスに直送するルートもあります。
今日は、午前中、womoをメール便で送る準備を所属部署の媒体部が行うため、ほんの少しだけ手伝いました。

配送先が書かれたラベルにある数量通りに、A4封筒へwomoを数冊から20冊程度納めて行く仕事。
流れ作業のひとつのパートであり、言葉で書くとこれだけなのですが、やってみると悔しさでいっぱい。

とにかく、体が付いて行かない。
指先が動かん。
コツが判らない。
orz.............

理由は簡単で、（ちょっと大げさな書き方ですが）封筒に入れる方法論と技術が足りないために、冊数に応じた適切な動きが出来ないのです。
それは、たとえば、素早く効率的に多くのwomoを封筒に納めるには互い違いに配置したり、納める順番を考えるといったことです。
動作が安定しないために、スピードはでないわ、効率は悪いわ。。。

...愕然。

プロに要求されることの一つには、技術だけでなく、繰り返し精度の高さがあると思います。

写真を撮る仕事であれば、あるライティングパターンを覚えたら、それを、いつも、素早く、狂い無く、それぞれのライトをコントールできなければなりません。
あるいは、喫茶店のマスターだったら、メニューにある珈琲をいつも同じ味で提供できる。とか。
バーテンダーさんだったら、いつも同じ味のシャルトリューズのトニック割り・ライムピールが提供できる、とか（笑）。
バンドのメンバーだったら、たとえ、PAが壊れてモニターできなくても、ビートを合わせることが出来る、とか（爆）。

それが出来た上で、今日の仕事は決まったな！とか、今日は最高の一杯が！今日は、良い演奏が！といった完成度の高いものが生まれて行く。

どんなに、よいものがつくれても、それが、いつも出来なければ、仕事にはなりません。

これは、感情的にムラがあったり、気分に左右されるような仕事の仕方をしていたら、本当に駄目。
そういう意味で、なんとも、まだまだだなと、愕然とした訳でありました。

餅は餅屋の時代から、仕事の領域の多くを自らコントロールして行く時代になるのであれば、なおのこと。
自動化は進んでも扱うのが、人ならば、それは、避けて通れない。

プロの料理人になるには、最初は、皿洗いからとか、
プロカメラマンになるには、機材の手入れからといったことには、こんなところに繋がって行きます。
そうやって、最初に、クライアントから要求される一番基本的なところを学んで行く訳ですね。
振り返ると、自分には、それが足りなかった。

そういうことに改めて気がついた日。
ちなみに、課長の話によると、封筒入れの習得には三ヶ月かかるとのこと。



みなさま。また、勉強させてください。


山下達郎　WindyLady