沼津の花野子という喫茶店でのこと。
ここは、店内に焙煎機を備える喫茶店。
客席の椅子は木製の革張りで居心地のよいものでした。
もちろん、珈琲の味も。
そして、そこで出会った一冊のグラフ誌。
ハイライフを送っている人向けの雑誌だけに、そのクォリティは相当なもの。
休憩のつもりで立ち寄ったものの、つい、その1ショットがどうやって撮影されたものなのか、想像が膨らみます。
35mmフルサイズをはるかに超えたイメージフォーマット。
ハイエストライトからディープシャドゥまで、余すところ無くコントロールされた階調表現。
そして、魅せたいアイテムに最初に目がいくように構成されたライティング。
それらの技術が合わさって、目を見張る質感。夢。情熱が写っている。
どういうことかと考えてみると、その写真には、すべての趣向が凝縮されているようなものでした。
明るい色鮮やかなところから、暗く落ち着いたところまで。
一枚の写真に、さまざまなものが、凝縮されている。
きっと、デジタルデータをグラフで見たら、すべての階調に良好なデータが多く含まれているといって良いものです。
つまり、おじいちゃん(おばあちゃん)は、なんでも知っているよ。という感じかも。
また、広告の考え方で制作されたものでありながら、それは、記事広告ではない、純粋な編集記事。
その凄さに、ただただ圧倒されてしまいました。
読者層は30代から50代の「夢と美を楽しむ」人。
あと30年で、このクォリティに少しでも近づきたい。
それで、誰にでも理解しやすいものは、やはり、数字でしか無いのでしょうか?
気になって調べてみました。
この本に、広告を出稿する場合の金額です。
月刊誌、発行部数が2011年の7月から12月で、およそ14万部。
裏表紙(表4) ¥2,800,000
表紙をめくってすぐの見開き2ページ ¥4,300,000
編集タイアップ1ページ ¥2,500,000
本一冊の価格 ¥1,100