大井川鐵道 抜里駅
お休みを頂いて撮影へ。
本番で、ズバッと一発勝負で決めるには、日頃の準備が必要なことはスポーツをやっている人ならごく当たり前のことだと思う。
撮影の仕事も全く一緒。
ただ、こういうときは例によってまた、ここ。
ここで、なにをするかといえば、最近、興味が出て来た建物の撮影。
住まいラボで撮らせていただいているけど、もっと撮れるんじゃないかという疑問が湧いて来て、駅舎を撮って再確認。
それが、上の写真。
三脚を据え、脚立に登り、唸っていたら地元の方から、
「なに?」
「お邪魔してすみません。実はカメラマンをしているのですが、へたくそなのでここで練習をさせていただきたく」
「あらあら、それはそれは、ごくろうさま」
さて、建物そのものの写真を考えるときに必要なのは、その建物がどのような特徴を持っているか?ということです。
つまり、建物の中の富士山はなにか?(笑)
予備知識ゼロで行ってしまったものだから、年代も特徴も解らず。
ただ、一枚で決着を付ける必要もないので、まずは、正面を。
後で調べたら、昭和五年開業。瓦につやがないことを考えると開業当時のまま?(デザイナーIさん談)
と・こ・ろ・が(汗)
以前から解っていましたが、建物と正対するのに、時間が掛かりすぎる。
と、いうわけで、ここは、道具を用意しよう。
道具で解決するのは、かっこ悪いかもしれないけど、時間との勝負。
そして、今後は暮らしの姿を納めることに加えて、ハードウェアを精密に撮影するニーズも増えてくるでしょう。
時間が掛かっていたら、編集者もクライアントも困るはず。
たかだか、写真一枚撮るのに、なんでそんなに時間かかっているのかね?
そこで、それを解決するのが、このギア雲台という代物。
雲台というのは三脚の上についているカメラを取り付け固定する部位。
この部分でカメラを上下左右に動かします。ほとんどの三脚は一体型あるいは、セットで売っているのですが、信頼のおけるメーカーの製品はバラ売りもされています。
このギア雲台は、精密にカメラの向きを動かすことができるので、このようなニーズに対してセッティングのスピードが早く済む。
プロ用製品を利用する一番の理由は、制作時間を短くしたり、何度使っても壊れにくい耐久性を得ること。
初期投資はかかりますが、5年10年と使えば、一日あたり数百円の費用ということになります。
ちなみに、ギア雲台のハイエンド機材は30万円程度はするけど、さすがに、そこまでは。。。
そんなわけで、今回選んだのはマンフロットの405。
しかし、実は、この機材だけでは解決しない。
なぜなら、この抜里駅のような古い建築物は、それ自体が傾いていたり、あえて遊びを持たせている事がある。
最終的には、やはり、人の眼で確認すること。
多くの建築写真は、そのようにして撮影されています。