たまには、好きなカメラの話でも。
このPENTAX LXというカメラは、18歳の時から使っているカメラです。
つまり、もうすぐ18年か。。。
おっと。数えるんじゃなかったかもしれません(笑)
当時は、デジタルカメラは開発途上であり、主力はもちろんフィルム。
フィルムは簡単にいえば、小さな粒の集まりで画像が形成されます。
光に当たると反応する粒(塩化銀)が塗られており、撮影後に化学反応を起こすことで像が現れました。
種類も当時は、低感度(たくさんの光をフィルムに当てないと画像が生成されない)だけど、画質がよいもの。
反対に、高感度だけど、画質が劣るもの(粒が目立つためザラザラした印象になった)、色鮮やかになるもの、渋い発色をするものなど、
用途によって、使い分けることが出来ました。フィルムにISOと書かれているの見たことがある方は、たくさんいらっしゃると思いますが、ISO100とかISO800というのが、この感度を表すものです。
廃墟やダムなどが流行った時は、あえて粒状感の出やすい高感度フィルムを使って、おどろおどろしい感じを表現した方も多くいたと思います。
現在のデジタルカメラもこの考え方が受け継がれており、感度を調整することでノイズの量が増えたり減ったりするわけです。
写真のLX(これは、メーカーの創立60周年という意味で、アラビア数字で60=LXというわけです)は、1980年から2001年まで販売されたロングセラーモデルで、プロ向けに開発されたものでした。特に、堅牢性の高さが、官公庁の現場(想像ですが、鑑識とか?)では、ずいぶん信頼されたとか。また、氷点下20度の環境でも動作し、各部がパッキンで包まれているため、防塵防滴機能も高いカメラでした。森島も漁船の上で、撮影中に潮を思いっきりかぶったことがあったのですが、全く問題なかったことを覚えています。
また、小型で軽くバックの中で場所をとらないことも、ロケが多かった身としては、有り難く重宝しました。
ところで、このカメラのもう一つの特徴は、豊富に用意されたカスタマイズパーツ。
指の形に合わせて、ユーザーが自由に削ってつくることが出来るグリップ(写真の茶色い部分)や、巻き上げレバーをスッキリしたものに交換できたり、視認性をあげるため、カラーで色分けされたダイヤルなどが用意されました。
また、本体裏側に名前を刻印してもらうことが可能で、まさに、メカ好き男子の論理をド・ストライクでカタチにしたようなカメラだったのです。
仕事のカメラというと、スペックの華やかさも楽しいところですが、実際には、よく手に馴染み、壊れないことが第一条件。
もっとも、自然故障はなかったのですが、このLXは、自分自身が転んで地面にぶつけてしまい、なんども入院した経緯があります。
もちろん、その都度サービスセンターに泣きつき、現状、精度も含めて問題ないのですが、
そろそろ、部品も払底してくる頃なので、最後の分解調整のチャンスとなりそうです。
それから、たった今になって気がついたのですが、フィルムカメラの良いところは、一生ものであるということ。
また、メーカーが修理対応しなくても、交換部品が必要なければ、メインテナンスを引き受けてくれるお店もあり、フィルム写真の風合いはまだまだ楽しめるといったところでしょう。PENTAXはフィルムカメラの生産は終了しましたが、まだ、製造しているメーカーもあります。
#ただし、気軽に誰かにオリジナルを見せられないというジレンマはありますね(笑)
なお、予定している写真展で、フィルム写真も展示します。
デジタルプリントと並べたときに、どう感じるか、楽しみにしているところでもあります。